夜間頻尿

どんな病気?

夜間頻尿とは「夜、就寝後にトイレに行くために 1 回以上、起きなければならず、これにより日常生活に支障を来たし、困っている状態」と定義されています。
加齢とともに頻度が高くなります。夜間の排尿回数が2回以上になると、睡眠不足により日中の眠気、疲れが取れない、倦怠感といった症状が出てくるようになり、4 回以上になると、深刻な睡眠障害に陥り、昼は頭がぼんやりして朦朧(もうろう)状態になり、精神的な症状が出てくる場合もあります。

夜間頻尿

主な原因は?

夜間頻尿の原因は、加齢や腎泌尿器疾患、糖尿病、心不全、過度の水分摂取、脳疾患、高血 圧など、複数の因子が重なっており、更にその因子が相互的に影響し合いながら引き起こす可能性があります。

①加齢によるもの

研究データによると年齢とともに夜間排尿回数が増加する傾向はあり、男性では夜間排尿回数が2回以上の人は、50歳代で 20%、60歳代で 40%、70歳代で 60%、80歳代以上で 80%と増え、年齢とともに3回以上、4回以上の割合が増えています。
人の脳の下垂体後葉に夜間頻尿に関わるバゾプレッシンと言うホルモンがあります。バゾプレッシンは腎臓に働きかけ、体の水分調節を行い、尿を減らす役割を担っており、夜間に多く分泌されます。
加齢により脳機能が衰退し、ホルモンの分泌低下が起こり、夜間の尿量調節がうまくいかなくなることが夜間頻尿の一因と考えられます。もしくは、ホルモンが正常に分泌されても、ホルモンが作用する標的の腎臓機能が加齢により低下すると、その役割をうまく担えないことも夜間頻尿の一因とも考えられます。

②膀胱蓄尿障害によるもの

膀胱蓄尿障害の特徴は「膀胱に尿が十分に溜まらない」ことです。通常の膀胱容量に比べて少ない量で「急に起こる我慢できない尿意」を特徴として昼夜を問わず頻尿や尿失禁の原因になる「過活動膀胱」や、「前立腺肥大」により、膀胱が圧迫されたり、膀胱の出口部分が塞がれて排尿しづらくなったり、十分な尿が溜められなくなったりするためにおこります。

③脳疾患によるもの

脳疾患の一つである多系統萎縮症の患者が夜間排尿回数は一時的に3回以上になり睡眠に影響している時期があったと訴えるケースが多くあります。脳の萎縮により下垂体後葉ホルモンのバゾプレッシンの分泌が低下されることが夜間頻尿の原因になる可能性があります。
西洋医学の治療は根本的な治療法が無く、薬物療法など対症治療を行います。

治療で期待できる効果

基本穴として中極、膀胱兪を選びます
規則正しい生活を心がけ、冷えに気を配り、軽い運動、水分を取り過ぎないように注意するだけでも夜間頻尿が改善することも多いと言われています

  • 夜間頻尿の回数が半減します
  • 眠りの質が向上します
  • 冷えが改善します
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