本態性振戦

どんな病気?

特に問題となる原因がなく、生理的な震えが起こるような状況でもないのにも関わらず、身体の一部が規則正しくリズミカルにふるえる神経系の疾患で、最も多くみられるのは手のふるえです。また、頭、声、腕、脚にもふるえが起こる場合があります。症状はふるえのみで、他の症状はありません。 加齢と共に進行し、高齢者のかなりの割合にみられ、40歳以上の25人に1人、65歳以上の5人に1人がかかるとされています。
本態性振戦

主な原因は?

根本的な原因は未だ分かっていません。精神的な緊張があると交感神経の働きが活発になり、ふるえが強まります。そのような考えから、本態性振戦は「病気」ではなく「体質」という考えもあります。
同じ震えでも甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、脳卒中、アルコール依存症、書痙、パーキンソン病などによる震えとの区別が必要です。
西洋医学の治療方法としては薬物(β遮断薬、抗不安薬、抗てんかん薬)など対症治療を行います。
ふるえがひどくなると、字を書く時、コップの水を飲む時、お箸を使う時、スマホの操作や銀行のATMの操作がうまくできないと訴える方も多く見受けられます。このようにひどくなると日常生活に支障をきたすようになり、人に会うのが億劫になることもあります。

治療で期待できる効果

「振戦」に対して中国伝統医学では「顫証」として弁証し、「補肝腎養精血」、「調理脾胃」、「活血化瘀」の論治を考えています。基本穴として百会、風池、風府、太衝、陽陵泉から選びます。

補肝腎養精血
肝兪、腎兪、三陰交、復溜、太渓、関元、気海を加えて補法を施す

調理脾胃
脾兪、足三里、三陰交、関元、気海を加えて補法を施す

活血化瘀
血海、大敦を加えて瀉法を施す。便秘がある場合、上巨虚、大腸兪、支溝を加えて瀉法を施す

  • 自律神経を安定させ緊張をほぐします
  • 震えを徐々に改善していきます
  • リハビリを併用することにより治療効果をキープし、最終的に完治を目指します
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