眼瞼痙攣・片側顔面痙攣

どんな病気?

自分の意志と関係なく、瞼や顔が勝手にピクピク動いてしまう病気です。

眼瞼痙攣とは

痙攣というよりも強いまばたきを繰り返す病気です。「まぶしい」「眼が乾く」「眼を閉じていたほうが楽だ」といった自覚のため、瞬きの回数が増えたり、瞬きをせざるを得ないのが特徴です。癖やチックのような軽い程度では収まらず、ひどくなれば眼を開けていられない状態に陥ることもしばしばあります。

片側顔面痙攣とは

顔の半分が自分の意志とは関係なくピクピクと痙攣する疾患です。
最初は片側のまぶたから始まり、徐々に口元まで広がるようになります。人と話したり、緊張したりすることや、ストレス、疲労、強い閉眼運動で誘発される事が多いのが特徴です。重症になると痙攣している時間も長くなり、就寝中も治まらないこともあります。1日中ピクピクして目を開けられず、口元はひきつれるように引っ張られ、顔が歪んでくることもります。長期間痙攣が続いていると、痙攣の無い時には顔面麻痺を起すこともあります。

眼瞼痙攣・片側顔面痙攣

主な原因は?

眼瞼痙攣・片側顔面痙攣の原因は複雑で、まだ不明な点が多く、下記の定論や説があります。
特に眼瞼痙攣については、脳内の運動を抑制するシステムが機能障害を起こすことによって生じると考えられています。発症の原因としては、過度のストレス、睡眠薬や抗不安薬などの薬剤、化学物質などのシックハウス症候群なども考えられています。

・神経血管圧迫症候群

脳の血管(主に動脈)が顔面神経を圧迫することによる、神経血管圧迫症候群の一つ。顔面神経が脳幹から出る部分に動脈がぶつかり神経を圧迫することで、動脈の拍動により神経が刺激されて顔面の筋肉が不随意に収縮して顔面痙攣を起こす。従って、この原因で起こる顔面痙攣は必ず圧迫をされている側のみの片側性。ごく稀に腫瘍等が顔面神経を圧迫して発症することもある。

・自律神経失調

顔面痙攣の患者を観察すると肩首こり、皮膚が痒い、イライラして落ち着かない、睡眠障害、便秘、ストレス、多汗など多彩な自律神経失調の症状が伴う。自律神経は交感神経と副交感神経を構成し、自律神経失調の場合、交感神経の活動は荒れて副交感神経により高まるケースが多い。また、血管は交感神経にコントロールされるため、荒れた交感神経は血管に悪影響を及ぼし、血管が顔面神経にぶつかる原因になる説もある。

西洋医学の治療方法としては、薬物療法(抗痙攣剤)、ボトックス療法(神経ブロック)、手術療法(圧迫の解除)などがあります。

治療で期待できる効果

●中国伝統医学による病因病機:肝火生風、脾胃実熱、外風の感受、血虚生風、陰虚陽亢生風
・患部に走行する経絡:大腸経、小腸経、胃経
・基本穴(十四経穴):曲池、合谷、後渓、頭維、下関、中枢、足三里、内庭から選ぶ
●症状によって他の治療穴を加減する
・董氏奇穴:腕順一、二穴、大白穴、霊骨穴
・片痙攣の場合健側で、両方痙攣の場合男左女右の原則で選ぶ

・肝火生風
百会、風池、太衝を加えて瀉法を施す。大敦を加えて点刺する

・脾胃実熱
血海、上巨虚、内庭を加えて瀉法を施す。隠白、厲兌を加えて点刺する

・外風の感受
風池、大椎、外関を加える

・血虚生風
脾兪、足三里、心兪、膈兪を加えて補法を施す

・陰虚陽亢生風
三陰交、腎兪、太渓を加えて補法を施す。行間を加えて平補平瀉法を施す

  • リハビリの併用により自律神経失調が改善します
  • リハビリの有酸素運動により心肺機能の向上します
  • 脳由来神経栄養因子や脳神経伝達物質(セロトニン、ドパミン等)分泌の促進により、脳回路が活性化します
  • 痙攣症状が軽減する、もしくは痙攣を完治する症例がある
ネット予約