外陰部掻痒症(がいいんぶそうようしょう)

どんな病気?

女性の外陰部が痛痒くなる症状で、最近増加傾向にある婦人科疾患のひとつです。


外陰部掻痒症(がいいんぶそうようしょう)

主な原因は?

第一に通気性の悪い衣服を長時間身に着けていることが要因の一つと考えられます。
また、閉経後、女性ホルモンが不足することで外陰部周辺の皮膚粘膜の萎縮が起こり、皮脂線分泌物が不足し、乾燥による慢性的なかゆみや不快感が出現します。自律神経失調、ストレス、神経や精神的な素因によるものもあります。同時に細菌や真菌などの感染症が合併して難治性になっていることや、まれには白板症、バジェット病といった前癌病変などもおこります。
西洋医学の治療法としては薬物療法(かゆみ止め薬、抗アレルギー薬、抗生物質など)があります。

治療で期待できる効果

方法1:中国伝統医学の病因病機(湿盛、肝腎陰虚)による治療

・基本穴
曲骨、気衝、八髎穴(上髎、次髎、中髎、下髎)、百虫窩穴(血海の直上1寸)、蠡溝から選穴

・湿盛
三焦兪、陰陵泉を加えて瀉法を施す。肝経湿熱の場合、太衝を加えて瀉法を施す後、大敦を点刺する。

・肝腎陰虚
肝兪、三陰交、腎兪、太渓を加えて補法を施す。

方法2:陰部又は附近に走行する経絡(任脈、督脈、肝軽、膀胱経)の選穴によるかゆみの改善

・任脈
曲骨、中極、関元、気海から選穴+お灸

・督脈
命門、腰兪から選穴

・肝経
大敦、太衝、蠡溝から選穴

・膀胱経
肝兪、腎兪、膀胱兪、八髎穴(上髎、次髎、中髎、下髎)、会陽から選穴+お灸

  • 痒みが軽減します
  • 女性ホルモンの分泌が改善します
  • 自律神経が安定します
  • ストレスが軽減します
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