日本は「疲労大国」と言われています
1990年代から国を挙げて疲労の謎を化学的に解明する研究が始まり、
この分野では世界でもトップクラスの水準だそうです
研究の第一人者である梶本修身先生
(医学博士・大阪市立大学院杜特任教授・東京疲労睡眠クリニック院長)は、
デスクワークによる疲労も運動による疲労も実は「脳」が原因であると発表しました
先生がリーダーを勤めた産官学連携プロジェクトで、
96名の健康な人を対象に4時間の運動負荷あるいは4時間の精神作業負荷をかけ、
その際どこにどれだけの疲労が生じているかを計測する負荷試験を行いました
その結果、ジョギングや自転車こぎ、水泳やゴルフ程度の有酸素運動では
筋肉のダメージはほとんどないことがわかりました
つまり筋肉は疲労していないのです
1時間のジョギングを例に挙げると、
ジョギング中1秒たりとも休むことなく働き続けているものは「呼吸」と「心拍」です
これらは運動強度や体調に応じて体が求める酸素必要度を秒単位で計算しています
調節しているのが自律神経の中枢である視床下部や前部帯状回なのです
ここでは体を正常に安定した状態を保つために
24時間休むことなくあらゆる気管や組織に指令を出し続けています
まさにこの「自律神経の中枢=脳」の疲労こそが「疲労」の正体なのです
このコラムを書いた人:東銀座整骨院・整体院・鍼灸院・マッサージ院 院長 関修一